こうした幅広い見方から、Atlasマンツーマン英会話では、さまざまな国籍の外国人(英語が堪能な外国人であること)インストラクターとして採用している。だが、ランゲージスペース(教室)に送り出す前に、独自の研修規定に従ってみっちり教育し、ヨネナガ氏自身が「英語教育のプロフェッショナル」と認めるまではランゲージスペースには立たせない。
「Atlasマンツーマン英会話のインストラクターとして、もっとも重視しているのはハートの部分です」
こう語るのは、ヨネナガ氏の信頼を得て、インストラクターの採用から教育まで任されている教務担当の日本人カウンセラー。異文化コミュニケーション分野で博士号を持つ彼は、全国のランゲージスペースのインストラクターと出会う唯一の存在だ。
アトラス株式会社は全国にランゲージスペースを持つマンツーマンレッスンに特化した外国語スクールで、ヨネナガ氏は事実上、その創立から全国展開の確立までを手掛けた人間だ。教務担当の彼も、ヨネナガ氏がAtlasマンツーマン英会話を立ち上げることを知ると、彼もヨネナガ氏を追ってアトラス株式会社に入社した。以後、ヨネナガ氏の頼もしいパートナーになっている。
取材時に受けた彼の印象はとにかく明るく、ただ相対しているだけで心が和んでくる、不思議な人徳の持ち主だ。
「そうなんですよ。ミラー効果というのでしょうか。彼が採用する講師はみんな、彼のように明るく人に好かれる人柄のインストラクターばかりなんです」
彼を語るヨネナガ氏の口調はまるで、身内について語っているかのように嬉しそうである。
一般的に、英会話スクールで教える外国人は、ヒッピーな出で立ちをしているなど、常識的に見て、仕事をする人間として認めたくないような人も少なくない。ヨネナガ氏はそうしたところも厳しい。こんなことがあった。破れているジーンズを履いてくるようになったインストラクターに、そうではなくて、スマートカジュアルのパンツを履いてくるように伝えたところ、何回注意しても履いてこない。ついにはある日、無理矢理脱がして自分のチノパンツを履かせたことをあると笑う。インストラクターは生徒の模範となるべき存在であるため、当然ドレスコードにも厳しく指導する。
世界30カ国から集まってくる外国人インストラクターたちは、文化や倫理観もグローバル化して、日本人からは理解できない部分もある。それらのものを安全で日本人にとって問題がないような人を選び確認しなければならない。
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